2 学力の向上のためには家庭で頻繁なコミュニケーションが必要

 そこで、学力の向上が至上課題となるが、これも現実主義から考えてみる。学力の中身について
は、社会のありかたにより変化するものととらえ、情報化社会において必要な学力とは、いたるとこ
ろに流れている情報の中から重要なものとそうでないものを判別し、既有の知識を使って考え、自
分の考えを持ち、皆の前で発表できる力ととらえられる。では、学力の向上させるにはどうすれば
よいか。この回答については、学力の低下を肌で感じている塾関係の人の意見を参考にするのが
適切と考える。
 「死んだ学力(新風舎)」の中での石原弘喜氏の言を抜粋して引用する。

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   学力の基礎として、読む、聞く、話す、書くの国語力が必要で、この国語力が
  豊かでないと学力は伸びない。高い学力の生徒に共通にいえることとして、次の
  ことがあげられる。
  ○本を定期的に読む
  ○親などの大人と(知的な)会話を頻繁にしている。
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 この引用文からいえることは、学力を高める方法の一つとして、家庭での親とのコミュニケーション、
大人との日常の会話があり、それが、学力の礎であり、学力を伸ばすには、日ごろから充分に家庭
でコミュニケーションをとる必要があることがわかる。
 今の子どもの特徴として、「キレル」という言葉がある。この言葉には「他人」の意識がなく「自分」
しかない。すなわち、社会性が低く、育っていないことがわかる。裏を返せば、家庭でのコミュニケー
ションが希薄なことがうかがい知れる。
 子どもの学力を伸ばすには、場当たり的に塾に行かせる、早期に英語学習を始めるよりは、日ごろ
から親などの大人との頻繁なコミュニケーションが大切となる。そのためには、口頭での会話で何を
話してよいかわからないとか、話す時間がないとか、面と向かうのが煩らわしいとか、気まずいと考
えたとき、イントラネットのチャット、電子掲示板、電子会議室を使って、書きこんではどうでしょうか。
これが切り口となって、会話ができ、充分な思考、ひいては論理的な思考、そして子どもの学力の
向上へとつながっていくように思う。是非、家庭にイントラネットを構築し、試されてみてはどうでしょうか。
 
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