7 観念主義者の横行(3)

 ある大学教授が、子どもの権利条約を盾にとっての発言。

 体罰はもちろん、教師による児童生徒の人間としての品位・名誉・信用を傷つけ卑しめる
 ”言葉の暴力”も、戒められなければならない。子どもの尊厳性を守ることが条約の大き
 な柱。
 現実をしっかり見つめ、問題がなぜ起こるのかをきちんと分析することから逃避している。きれ
いごとですませており、そのきれいごとの言葉で自己陶酔し、自己満足をしているとしかいえない。
 現実をみると、特に底辺校などでいえるが、かつての常識的だった教師と生徒の上下関係が
修復不能なほどに壊れている、あるいは壊れやすいという傾向がある。生徒の勝手な行動や
教師をばかにした行動に手を焼いて、良心的なあまり精神を病んだり体を壊したりしてやめてい
く教師が後を絶たない。
 この大学教授も含めて子どもの人権を騒ぎたてる人たちは、学校という社会組織が最低限の
機能を維持していくためには、生徒に対する教師の一定の優位関係が必要であるという当然の
論理を何も理解しようとしないのである。
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