6 観念主義者の横行(2)


 ある教育ジャーナリストが、いじめ自殺で世間が騒いでいるときの発言。
 まちがったり、迷ったり、ボケーッとしたり、夢中になって遊んだりケンカしたり、親 にバカヤロ
 と言ったり、教師に抵抗したり・・・そういう子どもを子どもとしていさせ てくれる時間も場所も、
 今はない。全部私たちおとなが「子どものため」と言いながら 奪ってきた。
 これはとんでもない現実を無視した発言である。現状は、家でも学校でもすき放題のことが行わ
れている。家では、横柄な口のきき方で親に命令したり、家庭内暴力で殴るける、ものを壊すなど
の乱暴をはたらいたりするものがかなりいる。 
 また、学校では、遅刻や授業中の無断退出を平然とくりかえしたり、授業妨害に対する注意に
対して口汚く食ってかかったりといった例に事欠かない。「ボケーッとしたり」にいたっては、いたる
ところそんな生徒だらけで、そうでない生徒を見つけるのが難しいくらいだ。
 この教育ジャーナリストは、何かにとらわれている、思いこんでいるとしかいいようがない。
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