第7章 教育の失敗

 イントラネットが情報の共有と知恵の連環を生み出すということで、その中の一員であるならば、一
員としての責務から、わたしも教育に対して持論、意見を持たなければならないし、ここで電子会議
室へ行き意見を述べてみたいと思う。
<図1> <図2>

1 阪神大震災から学ぶこと

 卑近な例に阪神大震災がある。その当時の村山首相は、大震災が発生したのにもかかわらず、3
日もたってから、現地の神戸に出かけている。そのときの村山首相の日程を見ると、2日めは早朝か
ら財界人主催のホテルの朝食会にでかけ、その後官邸に帰り震災対策の臨時閣議に出席している。
 それに比べて、大震災におけるダイエーの中内会長の対応は見事であった。中内氏は、地震発生
1時間後の午前7時には本社に地震対策本部を設置している。そして、10時には専務に現地入りを
指示し、自身は1月19日現地入りし指揮をとっている。 
 村山首相と同じ日に神戸に入ったが、中内会長は東京でやるべき手をすべてうってから現地に入っ
ている。総理大臣が現地入りして、ただ視察しただけのとまるで違う。
 突発的な大事件がおきたとき、指揮官はできるだけ早く現地に入り、状況の把握に努めるべきであ
った。すなわち、現地で見てからどうするかを考えることが大切なのである。しかるに、村山首相はま
ずじっくり考えてから見に行っている。まず考えることが先であったのである。
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