第6章 チャットの利用

 ここでは、具体的にどのようにチャットが利用されるかを、家庭を中心にイントラネットを組み、どのようなことが想定され、効果をあげるかについてをとらえていきたいと思う。

 1 児童虐待からいえること


 児童虐待が、年々深刻化しており、児童虐待防止法が平成12年秋に施行された。虐待は一部の特殊な家族ではなくなってきており、誰にでもおこる広がりをみせ、行政も防止対策に乗り出したところである。
 児童虐待を考えるとき、ひとりで育児を背負い込む、あるいは背負い込まざるおえない母親の姿が
見える。昔は祖父母や親戚、近所の人が、母親の育児不安を和らげ、赤ちゃんをみてくれることがあ
った。そのような祖父母や親戚、近所の人の役割を誰かが担う必要があり、その担い手として、児童
相談所職員、保育所職員、保健所職員、医師、弁護士、学校教職員その他児童福祉に関係する者
が考えられる。
 しかし、専門家に任せるにしても過大な期待は禁物で、やはり、話のしやすさ、赤ちゃんとの実際
の関わりあいの深い自然発生的な家庭を中心とした近所でのコミュニケーションが大切になってくる。
 赤ちゃんを広く子どもとおきかえることができ、家庭を中心とした近所、地域でのコミュニケーション
を核にそれを支援する相談機関とのコミュニケーションの大切さが浮かびあがる。そのコミュニケーシ
ョンにイントラネットのチャットを利用した期待される例を挙げる。そのチャット内に、その道の専門家が
いたり、関係者の間をとりもち、発言の内容を制御する人がいるとより効果的になる。
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