第11章 情報システムの構築

1 はじめに

 19世紀の産業革命により、今まで人手に頼っていた状況から、機械の導入に
より自動化が図られ、大量生産を呼び大量消費の時代へと入っていった。今ま
た、20世紀最大の発明と言われるコンピュータの廉価と高性能化により、どこで
も導入し易くなり、世はまさに情報革命と言われる言葉が氾濫してきている。
 日本経済に目を向けると「物を作っても売れない」という状況があり、販売不振
のための倒産が多くなってきている。国内の市場においては物が溢れた状況で、
買い替え需要を期待する状況であり、それも低価格の外国の製品に押されてい
る状況である。
 昔の大量生産の時代では、より安く、より品質のよい製品を市場に出せば売れ
ていた。消費者のニーズも考えていたが、およそ商品開発者側の思いこみが多く、
これなら売れるという発想であった。現在では、消費者のニーズにいかに早く、的
確に合わせるかが重要になっており、消費者が何を望んでいるか、どのような商
品なら買うか、その商品を買う層、市場規模はどの位かを、瞬時に判断し、指示を
ださなくてはいけない。時代の流れは急速で、きずいたときには、もう手遅れになっ
ていることが多くなっており、流行も持続サイクルが短くなっている。
 そこで登場したのが、ネットワークであり、コンビニに代表されるPOSシステムで
あった。POSシステムとは商品についているバーコードというマークから、どの商品
を、いつ、どの時間帯に、どこで売れたかを読み取り、その情報を本部に送り、商品
管理や品揃えに役立つシステムである。
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